栗林公園のモデルコース90分と、押さえておくべき見どころについてご紹介

観光で香川県を訪れるなら、必ず立ち寄っておきたい定番スポットとして必ず候補に挙がるのが「特別名勝栗林公園」ではないでしょうか。
2009年『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で、“わざわざ旅行する価値がある場所”を意味する最高評価の三ツ星を獲得し、世界からも注目を集める人気の観光スポット。
高松の中心部にあり、訪れやすい点も魅力のひとつです。

ただ、広さは東京ドーム3.5個分。約16.2ヘクタールもあり、文化財に指定された庭園の中では日本一の大きさを誇ります。
中にはさまざまな建物や見どころがあり、散策ルートもひとつではないため「どこを見て回れば良い?」と迷ってしまう方も少なくありません。

そこで、今回はパンフレットにも記されている最もスタンダードなモデルコースでもある「南湖回遊コース」を90分でまわるモデルコースをご紹介します。
あまり時間は取れないけれどポイントはしっかり押さえて回りたいという方はぜひ、参考にしてください。

栗林公園南湖回遊マップ

上記は栗林公園のパンフレットです。
赤色の矢印が今回ご紹介する南湖回遊コースのルート。
東門の券売所からスタートし、「南庭」と呼ばれる大通りの南側をぐるりと一周するルートです。

ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星を獲得している栗林公園。
園内にもスポット的に星を獲得している場所が4箇所あり、実はそのすべてが南庭内に位置しています。
そのため、南湖周回コースは栗林公園の見どころがしっかりと詰まったコースになります。

東門へのアクセス方法

栗林公園の東門には、車でお越しの際は「県営栗林公園東門駐車場」をご利用ください。

公共交通機関をご利用の際はことでんバスの栗林公園前が最寄りです。
ことでんバスのWebサイトでも栗林公園への時刻表が掲載されているので、チェックしてください。

JRをご利用の場合北門が最寄りとなります。回遊コースのルートが変わりますのでご注意ください。

>>ことでんバスの時刻表をチェックする

栗林公園の入園料と開園時間

栗林公園は年中無休で営業しています。
ただし、新型コロナウィルス感染拡大防止のために臨時休園していた時期もあるので、状況によっては注意が必要です。

また、開園時間は季節によって異なり、夏場は5:30、冬場は7:00の開園となります。
閉園時間も夏場は19:00、冬場は17:00と、日の出から日没に合わせて設定されています。

開園時間 閉園時間
1月 7:00 17:00
2月 7:00 17:30
3月 6:30 18:00
4月 5:30 18:30
5月 5:30 18:30
6月 5:30 19:00
7月 5:30 19:00
8月 5:30 19:00
9月 5:30 18:30
10月 6:00 17:30
11月 6:30 17:00
12月 7:00 17:00

※開園・閉園時間は変更される可能性があります。詳しくは公式サイトをご確認ください
>>公式サイトをチェックする

種類 大人 小人
一般料金 410円 170円
団体料金 330円 140円
種類 料金
11枚回数券 4,100円 -
年間パスポート 2,160円(1人用) 5,230円(3人用)

※小学生と中学生は小人料金。未就学児は無料。
※元日(1月1日)と開園記念日(3月16日)は入園料無料。
※入園料の減免について 次の方々は入園料が無料となります。
・香川県在住で65歳以上の方…入園の際、長寿手帳等をご提示ください。
・身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方…入園の際、該当する手帳をご提示ください。(介護の必要な場合は介護者も免除)

※料金は変更される可能性があります。詳しくは公式サイトをご確認ください
>>公式サイトをチェックする

東門から散策開始

栗林公園の東門を入ると最初に目に飛び込んでくるのは右手に見える建造物。
商工奨励館、讃岐民芸館共に一般的に解放されている施設なのでそのまま見学可能ですが、立ち寄っていると90分では回りきれなくなってしまいます。

日本庭園に溶け込む情緒ある建築物を眺めながらルートを順路を進んでいきましょう。

栗林公園の松を堪能しよう

栗林公園といえば「栗の林?」と思うかもしれません。
実際に築庭された当初は多くの栗の木が植えられていたそうですが、現在はほとんどその姿はなく、一年を通して美しい緑を絶やさない日本庭園の定番、松の木が、1,400本も植えられています。

今回のモデルコースとなっている南湖周回コースでは、お手植え松に始まり、鶴亀松、屏風松、箱松と、栗林公園に植えられたさまざまな姿の松の木を堪能できます。

皐月亭前では鯉の餌やりも可能

松並木を抜け、順路を進むと見えてくるのが小さな建物と赤い橋。
建物は皐月亭で、お土産が販売されています。
梅林橋付近にはたくさんの鯉が泳いでいて、皐月亭で餌を購入すれば鯉の餌やりができます。

栗林公園内には、皐月亭前と吹上亭前の2箇所で可能です。
ただし、時期によっては鯉が体調不良を起こしてしまう可能性があるため、餌やりを禁止されている場合があります。
お店で餌が販売されていない場合は一度確認してみてください。

風情あふれる景観と四季折々の彩りを堪能

紅葉樹によって四季の彩りを変化させるもにの中にはひっそりと佇む日暮亭の姿。
さらに、西湖周辺にはスイレンやフジ、カキツバタじツツジ、桜に紅葉と、四季を彩る花や木がたくさん植えられています。
季節によって異なる景観や自然に溶け込む建物と共に、その時期の魅力を堪能してください。

掬月亭で休憩。抹茶とお茶菓子をいただく

種類 大人 小人
お抹茶(菓子付き) 700円 500円
お煎茶(菓子付き) 500円 400円

掬月亭にたどりつくと一旦休憩。
立ち寄って建物の中からの景色を堪能しましょう。

掬月亭は、歴代藩主もこよなく愛したと言われる大茶屋。
南湖に浮かんでいるような風貌は、栗林公園を代表する景観として広く知られており、庭園のシンボルにもなっています。
外から眺める景色ももちろん素敵なのですが、室内から望む庭園の景色もまた別格。
入場料には抹茶、もしくは煎茶とお茶菓子がついてくるので、しばらく歩いて疲れた体を癒しつつ、ここにしかない景色を堪能しましょう。

お茶菓子の種類は月替わり。満月の日には特別なお茶菓子も

掬月亭では、季節に合わせて月替わりでお茶菓子を提供しています。
もちろん、掬月亭でしか味わえないオリジナルのひと品。
さらに、1ヶ月に一度「満月の日」には、その日にしか味わえない特別な和菓子が食べられます。
風情あふれる空間で、散策の疲れを癒しつつ、特別なひとときを過ごしてください。

飛来峰をから栗林公園の絶景を望む

掬月亭を後にしてさらにルートを進めば、南湖に掛かる木造の橋、偃月橋と、湖の水が湧き出す吹上、さらには栗林公園最大のビューポイント、飛来峰にたどり着きます。
飛来峰からは湖にかかる偃月橋から、湖面に迫り出すように佇む掬月亭までがフレームに収まる「栗林公園といえばこの景色」といった1枚が撮影可能です。
友達と一緒に散策している場合は、偃月橋でポーズをとってもらうことで栗林公園のイメージに溶け込む映え写真も撮影可能。
インスタグラムに写真を投稿したい場合は飛来峰からの景色は忘れず残しておきましょう。

栗林公園を和船から、違った目線で楽しむ(30分)

栗林公園では、散策ルートを歩いて回るほかに、和船を使って楽しむ方法もあります。
回遊式大名庭園の魅力を違った目線で楽しめるため、栗林公園の名物のひとつになっています。
当日でも空きがあれば予約ができますが、埋まっていると乗船できないため事前にインターネットから予約しておくことをおすすめします。
また、当日の乗船券は以前は受付でしか購入できませんでしたが、現在は船着場付近でも購入可能になっているので、当日になって乗船したくなった方は一度相談してみてください。

予約方法と料金

予約方法と料金は下記の通り。
Webサイトからの当日予約はできません。
また、希望の時間が埋まっている場合もあるので、早めのご予約をおすすめします。
また、3歳未満のお子様は乗船できませんのでご注意ください。

種類 大人 小人(小中学生) 未就学児
乗船料 620円 310円 無料

乗船ルートは南湖

栗林公園の和船は1艇6人乗り。
船頭さんが乗船されるため、予約は最大で5名までになります。
栗林公園の歴史や建物のこと、季節の花や木のことなど、さまざまなことを教えてもらいながら各スポットを巡ることができます。
おまかせすれば時間内に見どころをしっかり案内してくれますが、「掬月亭をしっかりみたい」「偃月橋付近を重点的に見たい」など、要望を伝えれば時間配分を調整しながら要望に合わせて巡ってくれるので、要望がある場合は事前に伝えておきましょう。

モデルコース【南湖回遊コース90分】のまとめ

いかがでしたか?
栗林公園南湖回遊コース90分。
うち、和船の乗船が30分あり、掬月亭でも15分程度休憩することを考えると残りのルートを45分で回ることになるため、1ヶ所1ヶ所をゆっくり見て回る時間は取りにくいかもしれません。
ただ、全体的な雰囲気や四季折々の風情を感じつつ、押さえるべきポイントはきっちり抑えて回ることができるため、短時間でしっかり良いとこ取りができるモデルコースとも言えます。
初めて栗林公園を訪れる方はぜひ、パンフレットに記載されている南湖回遊コースのポイントを押さえた上で楽しんでください。